こんにちは!
アトピー歴20年以上、完治に向けて取組み中のるんです。
今回はアトピーの方全員を悩ませる『かゆみ』のタイプを紹介します。
結論から言うと、『かゆみ』って1つではないのです。
たくさんのタイプがあるので、
それぞれの原因にあった対処をしないと徒労に終わってしまいます。
逆に原因を突き止めて、仮説を立てて実践していけば、
驚くほどの速さでアトピーは改善します。
この記事を読んで、
かゆみにたくさんのタイプがあることを知ることができると
解決の糸口がぐっと広がります。
ぜひ活用してみて下さい。
皮膚の炎症によるかゆみ
一般的にアトピーでかゆいと言うと、
皮膚に炎症がありそこがかゆくなっていると言うイメージなのではないでしょうか。
肌にできた炎症の痒みを脳に伝える役割を担っているのは、知覚神経の末端部分です。
近く神経は皮膚の表皮と神秘の境界あたりに伸びており、
皮膚が炎症起こしていたり、
乾燥してバリアする役割をはたしていなかったりすると、
ヒスタミンなどのかゆみ物質が知覚神経を刺激し、
「かゆい」と感じるようになっています。
解決法
この皮膚の炎症によるかゆみの解決法は2つあります。
必ず2つ合わせてやっていただきたいのですが
1つ目は皮膚科で処方された塗り薬や保湿剤を正しい量塗ることです。
当たり前すぎて何言ってるの?と思われた方もいるのではないかと思いますが、
これができていない方が以外にも多いのです。
というのも、私はずっと皮膚科に通っていたにもかかわらず
8歳から23歳までの15年もの間塗り薬の正しい貼付量を知りませんでした。
さらに、正しい添付量を知った後も、
怖くて実践に移せませんでした。
その時はもう、ステロイドの副作用や恐ろしさの玉石混交な情報を取り入れてしまった後だったからです。
アトピーと診断された子供時代のあの日から、適正量塗り薬を塗っていれば、
こんなに長く苦しまなくてよかったかもしれません。
実は数年前、脱ステロイドが辛すぎて2か月でギブアップし、
ステロイド使用を再開した時に適正量しっかり塗りましたが、
あっという間に皮膚が再生していったことがあります。
ステロイドは使い方によっては副作用もありますが、
正しく使い、依存しなければ、まぎれもなくアトピーの方のQOL(生活の質)を上げてくれるものだと思います。
塗り薬の正しい量についてはこちらの記事で解説しています。
!!!準備中!!!
2つ目は皮膚の炎症の原因を探すことです。
原因を探さないと塗り薬でせっかく良くなった皮膚も長続きせず、
また炎症が起きてしまい、もっと薬を使わなければならなくなってしまいます。
そうなると長期使用の副作用が心配になってきますので、
薬を塗って皮膚の表面が改善してきたからと言って安心せずに
すかさず真の原因を探すことが大切です。
原因探しは多少時間がかかるかもしれません。
また、原因が2つ3つ重なっていて、1つ探し出しただけでは改善が見えずらいかもしれません。
ただ真の原因を取り除かないと、負のループが連鎖してしまいますので根気よく探しましょう。
参考に、私の場合は、長年薬だけに頼りきりで原因を突き止めようとしなかったために、
気づいたときには超複合型になっていました。
食べ物の原因を突き止めたこともありましたし、
リュックをやめたら肩と腰の湿疹が消えたこともありました。
また、夏は汗で皮膚常在菌が異常繁殖してかゆくなり、
冬は寒さで血行が悪くなりうっ血してかゆくなったりと、
季節によっても原因が変わってきたりして厄介でした(笑)
そして、一つ一つ原因がわかっていくごとに、
薄皮を向いていくように少しずつ改善していきました。
皮膚表面のアレルギーによるかゆみ
このかゆみのタイプは主に、汗と金属が関係してきます。
まず汗の場合ですが、
肌の表面で一定の割合を保っていれば悪さをしなかった菌やカビが、
汗を放置したことで増殖して
それが刺激になったりアレルギーを起こしたりしてかゆみになります。
この場合の対処法は、
とにかく汗はこまめにぬぐうことです。
ハンカチタオルは必須です。
また、汗をかいたとき用の替えの下着を持ち歩いていると、日中のかゆみはかなり予防できます。
次は、金属によるかゆみです。
金属そのものにアレルギーがあり接触すると皮膚炎を起こすしてかゆくなる場合もありますし、
汗で溶けた金属がイオン化してかぶれを起こし、かゆくなる場合もあります。
この場合の解決法は、
残念ですが金属でできたアクセサリーは身に付けないことです。
人によってはアレルギーが起こりにくいチタンなどを使ったアクセサリーであれば、
食物アレルギーによるかゆみ
食物アレルギーによるかゆみの原因ははっきりしています。
それは、食物に含まれるたんぱく質だと言われています。
食物を食べて消化され、腸から成分が吸収される際に、
体が特定のたんぱく質を異物だと認識すると、
血中のIgE抗体(免疫グロブリンE)と呼ばれるたんぱく質が反応してアレルギー症状が出るということがわかっています。
ですので、牛乳アレルギーでも、牛乳5gがアレルギー症状が出ない許容量だとすると、
牛乳よりタンパク質が少なく脂肪分が多いバターは25gまで許容できるこということが起こります。
また、厳密にいうとアレルギーではないですが、食べ物がかゆみを引き起こすことがあります。
それは、牛乳が原因の「乳糖不耐症」や
適切な温度管理がなされていない赤身魚(マグロ、ブリ、サンマ、サバ、イワシ等)やその加工品が原因の「ヒスタミン中毒」などです。
これらはアレルギー検査をしても数値に現れないので、上記の食材を食べた後の自分の身体をよくよく観察する必要があります。
解決法
この場合の解決法は、アレルギーだとわかった食べ物を避けることです。
アレルギーのある食べ物を避けていると、
かゆみの素が体内に入ってこないので、時間が経つごとにかゆみが減っていきます。
血行不良によるかゆみ
血行不良によっても、かゆみは起こります。
これは、一般的な病院の皮膚科では出てこないワードだと思います。
一方で、鍼灸院に通ったり、漢方薬をつかっている方はよく聞く話かもしれません。
アトピーの症状がある方で
冷え性の自覚があったり、
首・肩こりが慢性的に続いていたり、
ふくらはぎがムズムズするようなことがある人は
血行不良によるかゆみを疑ったほうが良いです。
また。冬にアトピー症状が悪化する人も寒さによって血行不良が発生している可能性があります。
Web検索すると血行不良でかゆみのある病気として、下肢静脈瘤とか鬱滞性皮膚炎とかの記事ばかり目立ち、さもアトピーと血行不良はなんの関係もないような錯覚に陥りがちですが、
大人のアトピーと血行不良との関係は切っても切れません。
そして、血行不良で皮膚炎の起こる場所は足だけではありません。
全身起こりえます。
血行不良が続くとその部分に老廃物が溜まったままになったり、
酸素が行き渡らずに皮膚の角質細胞がダメージを受け続けます。
その結果、皮膚のバリア機能が失われ、外からの刺激の影響を受けやすくなります。
その状態だと正常な時はなんともなかったちょっとした刺激で、
湿疹ができたりかゆみを感じたりするのです。
そしてかゆみに抗えずにかきむしってしまうと、さらにバリア機能が失われて湿疹が治りづらくなってしまうのです。
解決法
この場合の解決法は、患部への熱刺激と温熱療法です。
熱刺激についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
!!!準備中!!!
温熱療法についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
熱のこもりによるかゆみ
次は多くのアトピーさんが経験したことがあるであろう、熱がこもってかゆい現象です。
お風呂上がりやスポーツで体が熱くなった時に起こります。
特にお風呂上がりのかゆみは、毎日のことなのでストレスが溜まります。
そして、熱がこもってかゆい部分に、保湿剤やステロイドなどの塗り薬を添付すると、
それが皮膚に蓋をするような役割を担ってしまうので
熱のこもりが取れずにさらにかゆみが長引いてしまいがちです。
これは、日常的に血行が悪く、体が温まったときに血行が一気によくなるので起こります。
なので基本的に血行に問題がない人には起こりません。
解決法
この場合の解決法は、血行を良くすることです。
ただし、血行を良くするには時間がかかります。
また、「血行を良くするために毎日湯船に浸かりたい」のに「湯船に浸かるとお風呂上りにかゆくてしょうがない」というような矛盾が生じます。
なので私は、入浴後は湯気のこもった洗面所に長く居ずに、
扇風機やエアコンのついた部屋で裸か薄着で休める環境をつくって乗り切っています。
そして、休んでいる間に保湿できそうな部分から塗り薬を塗っていき、
特に熱がこもってかゆい部分は一番最後に回すと、そのころには熱もだいぶ引いているので、一番穏便にやり過ごすことができます。
掻くことによるかゆみ
少し痒かったから思わず手が伸びてかいていたら
もっとかゆくなってしまった、と言う場合です。
かゆみは鬱陶しいですが
かいている間って気持ちいいんですよね。
書いた後に皮膚が傷だらけになっているとか
もっとかゆくなってしまうとか
そういう事は一瞬だけ忘れられます。
かゆみは皮膚の炎症や乾燥から来ているものもありますが、
血行が悪くなり血液が溜まっているところにも起こります。
その場合かいて刺激を与えることにより、
血流を良くする作用もあります。
子供の頃はよく親から
「掻いてはダメ」と言われていましたが、
悪いことばかりでもないのです。
調子が崩れている箇所を教えてくれると言う役割もあるのです。
ただやはり、肌に傷を作ると治りが遅くなってしまうので、
「掻く」以外の方法が必要です。
解決法
この場合の解決法は、熱刺激です。
家にいる時はタオルと電子レンジを使った熱刺激が効果的です。
熱刺激の詳しいやり方はこちら
!!!準備中!!!
ただこのやり方は外出中は難しいので、
かゆみ止めの塗り薬を持ち歩くことをお勧めします。
意図しない薬の取りすぎを防ぐためにも、
かゆみ止めはなるべくステロイドや他の薬効成分の入っていない純粋なかゆみ止めを探してみてくださいね。
市販のものを探すのが難しい場合は
皮膚科で「塗り薬のレスタミンください」といえば処方してくれます。
暇によるかゆみ
暇なときやほっと一息ついたときにかゆみが起こる場合があります。
これは自律神経が関係しています。
集中している時や外出先で適度な緊張がある時は交感神経が優位なので、
かゆみを抑えるノルアドレナリンがでています。
逆に、リラックスしているときや夜などは副交感神経が優位になり、かゆみが生じやすいということになります。
また、長年アトピーと共に生きてきた人は、
手が空いているとクセで搔いてしまっているという場合もあります。
解決法
この場合の解決法は、適度に忙しくすることです。
忙しいというのは一般的に大変でストレスのたまることに思いがちですが、
そういう忙しさではなく、
「楽しいこと・興味のあることに没頭していたらいつの間にか時間が過ぎていた」というような忙しさが理想です。
さらに手を使う作業であれば、作業している間は物理的に掻けませんのでおすすめです。
上記の原因が複数混ざり合ったかゆみ
今まで紹介してきたかゆみが複数絡み合っている場合もあります。
半年以上アトピーの症状に悩まされている人は、
原因が複数絡み合っている可能性がかなり高いです。
様々な原因が複数絡み合っているからこそ
アトピーの痒みはなかなか減らず、
皮膚の炎症も、薬を塗ると良くなり、薬をやめると悪くなり、というふうに繰り返していき、
治りづらくなってしまうのだと思います。
解決法
この場合の解決法は、一つ一つ原因を見つけ出して取り除いていくほかはありません。
これまで紹介してきた原因と解決法をヒントにしていただき、少しずつ痒みの原因を特定していきましょう。
といってもこの場合、原因を探し出すのはかなり骨の折れる作業になります。
なので、自分の体を使った実験だ!と面白がったり、
新しい自分を発見できるチャンスだと前向きに考えて、気長に探していきましょう。
また、1つ原因を特定したとしても今の痒みがゼロになるわけではなく、少し減るだけです。
そのためせっかく痒みの原因にたどり着いても、素通りしてしまうこともあります。
まとめ
今回は、私が20年以上アトピーをで付き合ってきたかゆみを、
書籍や同じアトピーと戦っている方のブログ、お世話になった整体師さんのお話などをもとにまとめてみました。
原因がわかれば、解決がしやすくなるので参考にしていただければ幸いです。
ここに載ってないかゆみを経験したことがある方は、ぜひコメントで教えていただければと思います。
以上、『アトピーが治らないのはステロイドのせいではない!かゆみタイプ別の解決法を大公開!』でした!